簡単日経225解説ガイド

足元の国内景気は個人消費と設備投資とがバランスのとれた形で拡大を続けている。 これまでの内需回復を牽引してきた設備投資の増大ペースは2007年にかけて鈍ってくるとみられる。
企業が過剰設備に再び陥るのを警戒するのに加え、日銀の政策金利引き上げの効果もじわりと現れてくるからだ。 個人消費は雇用・所得環境の改善で緩やかながら増え、設備投資の減速分を補いながら内需の下支え役を続ける公算が大きい。
日銀のF総裁は内需の主力エンジンが設備投資から個人消費に徐々にシフトし、景気が緩やかに減速していく過程を「景気の成熟化」と言い表している。 2006年秋から2007年にかけて、国内景気はまさに成熟局面を迎えるとみられる。
インフレ懸念が出ている米国経済が軟着陸し、原油などの価格高騰も一服すれば、景気は緩やかにペースを落としながらも息の長い拡大を続ける可能性が高い。 国内景気の先行きを占ううえで、重要なカギを握るのが米国経済の動向だ。
米経済が大きく変調すれば日本からの対米輸出が直接落ち込むだけでなく、中国などアジア諸国の経済にも不透明感が強まり、日本にもはね返ってくる恐れがある。 米連邦準備理事会(FRB)は米国内で高まっているインフレ懸念を抑制するために2004年6月から政策金利を小刻みに引き上げてきた。

その効果は徐々に表れ、米国経済は減速へと向かいつつある。 市場が心配するのは過度の金融引き締めによる副作用だ。
米国経済が適度な減速にとどまらず、個人消費と企業の設備投資が冷え込んでしまうようだと、景気後退(リセッション)の恐れも出てくる。 ただ原油価格高騰などを原因とする物価上昇を放置してしまうとインフレに歯止めがかからなくなり、インフレと不況が同時進行する「スタグフレーション」に陥りかねない。
今のところ市場関係者の問では、米景気は巡航速度といえる年率3%前後の成長率に軟着陸できるとの見方が多い。 だが、大きく下回るペースで失速するようなことになれば、日本の景気も「踊り場」を迎えたり、腰折れ懸念が強まったりするリスクが高まる。
米景気失速を引き金とする悲観シナリオの一方で、景気拡大の勢いが予想以上に強まる可能性も残っている。 注目されるのは企業の設備投資の動向だ。
設備投資は2004年4〜6月期から2006年4〜6月期まで9・4半期連続で前期比増となるなど、息の長い景気拡大を牽引してきた。 日銀などは2006年には設備投資の伸びが徐々に鈍ると見通していたが、各種の設備投資動向調査によると、企業の投資意欲は依然として旺盛。
設備投資が減速するのは2007年になってからとの見方も出ている。 堅調な設備投資は景気拡大の長期化にとって好条件となる。

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